特集 魯山窯(ろざんがま)
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「おちゃわんどっとこむ」取り扱い窯元のご紹介●伊万里、鍋島の窯元(鍋島様式)
魯山窯(ろざんがま) 和食器、洋食器、花瓶/美術品、陶板など
魯山窯は、鍋島藩窯の流れを引き継ぎ、現在に至っている歴史ある伊万里の窯元の一つです。色鍋島の伝統技法を守り続けるため、絵付けの顔料の吟味から、手描きによる入念な絵付け、また、藩窯時代から伝わる釉薬(うわぐすり)を使用するなど、一貫して、色鍋島の窯元にふさわしい製品を生み出してきました。また、現在では色鍋島の伝統を守りつつ、絵付けに使用する絵の具を、すべて毒性のない無鉛絵具移行するなど、食の安全や、時代の要請に率先して応える製品を世に送り出しています。
【魯山窯の歴史】
1780年(文化年間)頃
魯山窯の祖は、鍋島藩窯の御用陶工となり陶芸の技を磨き後世に託した。
昭和44年6月
魯山製陶所として法人化
先代当主小笠原利夫は、更に技術の安定と地域づくりを本格化し、伊万里陶芸界の雄となり理事長に推(お)される。
昭和61年10月
小笠原利夫没
次男小笠原和生がこれを受け継ぐ。絵付けの顔料を吟味し、手書きによる入念な絵付けを意識し、色鍋島の窯元にふさわしい陶磁器造りを進める。
平成9年4月
有限会社魯山窯へ商号変更、現在に至る。【鍋島様式とは】
現代の窯業の産地は、江戸時代においては藩の御用窯かあるいは藩指導のもとに運営されてきた窯でした。
藩窯の目的の一つは、献上品生産のためでした。伊万里焼のなかには、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手(きんらんで)とは別系統の、献上用の極上品のみを焼いた作品があります。藩窯で鍋島藩のものを「鍋島様式」、皇室に納められたものを「禁裏様式」と呼びます。伊万里地方には、廃藩置県で藩窯が廃止された後も、民窯として独立し、色鍋島の伝統を守っている窯元が今も数多くあります。※完成品